ページ訪問者に文章を読んで理解してもらうためには、
その文章を”読み易さ”と”分かり易さ”に
配慮して書いていかなければなりません。
文章の読み始め、あるいは読んでいる最中に”読みにくい”、”分かりにくい”と
思われてしまった時点で読まれなくなってしまうからです。
逆に”読み易い”、”分かり易い”と思われる文章を書くことさえ出来れば、
書き手側の意図を読み手に正しく伝えられるだけでなく、
媒体によっては他の記事への誘導やオプトイン、
あるいは直接的な成約も円滑に行えるようになります。
それゆえに文章の”読み易さ”、”分かり易さ”は双方とも重要ではあるのですが、
読み手が文章を読む際の思考プロセスを見ると
『文章を読む→文章内容を理解する（分かる）』
という順番があるはずです。
つまり順序的には文章を読むことは、
その内容を理解する（分かる）ことの先にあるため
まず”読み易さ”を前提にしなければなりません。
読みにくい文章が分かり易い文章であるということは、
そもそも現実的ではないからです。
今回はどのように読み易い文章を書いていくか講義していきたいと思います。
文章の”読み易さ”とは
私は、文章の読み易さは
読み手が文章を認識した時点と
文章を読み進めていく時点
で効いてくるものであると考えています。
読み手が文章を読むときの思考プロセスが、
『文章を知覚する（そこに文章があるということを認識する）』
↓
『文章全体の印象を受ける（文章全体をザッと眺めて、じっくり読むかどうかを判断する）』
↓
『文章を読む』
↓
『文章内容を理解する』
となっていることは、インターネットで日常的に文章を読んでいる方であれば、
経験的に納得いただけるかと思います。
この中で、
・文章全体をザっと俯瞰した際の印象（イメージ的に読み易そうかどうか）
・文章を読んでいるときのスムーズに読めているかどうかという感覚（実際に読み易いかどうか）
の２点が文章の”読み易さ”のポイントになるというのが、私の考えです。
『読む』という行為を円滑に行えるかどうかが”読み易いかどうか”であり、
第一印象で”読みにくそう”と思われてしまったら、
その時点で読まれなくなってしまいます。
また文章の第一印象はそれほど悪くなくても、
実際に読んでみて違和感が感じられるような文章もまた
”読みにくい”と言えるはずです。
なので文章を書く際は
”印象面から見た読み易さ”と”実質的な読み易さ”の
２つに意識を向ける必要がある、ということです。
さて、以下では具体的な読み易い文章を構成する
基本的な方法についてご紹介していきます。
なるべく短く文章を構成する
文章が長文になってしまうと
ザっと全体を俯瞰した時点で敬遠してしまう読み手も多くなってきます。
加えて文章の長短は構文の複雑さにも関連するため、
文章の分かり易さにも響いてきてしまいます。
そのため、文章はなるべく短文で構成していく事が望ましいです。
短文で文章を書いていく事で文章全体を俯瞰したときにスッキリとした印象を与え、
実際に読み手が読み進めた時点でも、一字一句全てを読まずとも、
内容をある程度把握しやすくなっていきます。
特にセールスレターやランディングページ（LP）におけるヘッドコピーの部分は、
読み手がファーストビューをザっと俯瞰する程度の意識しか持ち合わせていないケースもあります。
そのような場合、ヘッドコピーを読みにくいものと判断されてしまったら
当然、ヘッドコピー以降の文章を読まれなくなってしまうため、
文章を短く構成してなるべく読み易いものにしていくことが有効になってきます。
重要な箇所を色覚的に強調する
情報を正確に伝えていくためには、
文章量がある程度多くなってしまうのは仕方ありません。
ただ文章がずっと続いていると、
どうしても読み手の集中力は途中で散漫になっていってしまいます。
そうなってしまうと、文章内容をぼんやりとは理解されても、
あまりピンとこないというような印象を与えてしまいかねません。
そこで要点となる部分の文字の色や大きさ、背景色を変え、
文章全体に色覚的なメリハリをつけていくことで
読み手の文章に対する印象を読み易いものにし、
同時に文章の要旨を分かり易くするという効果が期待できます。
キーワードや重要な一文などを目立たせると
自然とそこに読み手の視線が集中するようになるため、
読む意識が高まるという事です。
ただし、文字を目立たせる効果は多用に注意が必要です。
何箇所も様々な色を乱用して使ってしまうと
読み手に視覚的な混乱を起こしてしまいかねません。
読みにくくなってしまうだけでなく、要点も分からなくなってしまうので
使い過ぎている部分のみを目立たせていく事が重要になってきます。
なので文章全体を俯瞰しながら、文章が見にくいものになっていないかどうか
確認しながら用いていくと良いかと思います。
難解な言葉や表現を避ける
読み手にとって理解できない言葉・表現があると、
その言葉が入っている文章内容が理解されなくなってしまいます。
読み手の性格次第では、その不十分な理解を挫折と捉えてしまう人もいるため
それ以降の文章を読まれなくなってしまう可能性すらあり得るんです。
読み手にとって意味の分からない言葉や表現、
読めない漢字や外来語なども同様です。
あまりに奇抜な表現を用いていると読み手の意識がその表現の方に向いてしまい
本筋の内容を理解されない恐れもあります。
わかりやすさの面を考えても、簡単な言葉を使うメリットは大きいです。
そういう意味でも誰でもわかるような表現を心掛けるとよいかと思います。
改行を有効活用する
文から次の文へと進む際、改行がなければ文字が詰まってしまい
読みにくい印象とを与えてしまいます。
これは文章全体を眺めた段階で、文章の区切りがどこにあるのかが
分かりづらくなってしまっているためで、
１文１文を直感的に認識してもらうためには、適度な改行は必要不可欠です。
ただし不規則な改行や、文の中途半端な箇所での改行は
読みにくい文章になってしまいます。
そのため改行する際はある程度、然るべき規則に沿って
行っていかなければなりません。
具体的には、句点（。）や読点（、）など
文中の”区切り”となる部分での改行がふさわしいかと思います。
逆に区切りにならないような、単語の途中などで区切ってしまうと
文章を読むリズムが乱れ、読みにくい文章になってしまうはずです。
またパソコンでブログを閲覧する場合と、スマートフォンで閲覧する場合では、
改行のバランスによって印象が変わってきてしまいます。
『パソコンでは読みやすいのに、スマートフォンだと読みにくい』
というような事が起こりうるという事です。
出来るのであればパソコン、スマホなど複数の媒体で全体を見ながら、
バランスよく改行していく事をお勧めします。
小見出しやタイトルをつける
小見出しやタイトルも改行と同様に、文と文あるいは文章と文章の区切りを
視覚的に認識させる効果があります。
淡々と文章が続いていると、
話題の転換点に気付かれないこともありますので
適度な区切りが必要です。
小見出しやタイトルを用いて話題が転換したことや、
後に続く内容を簡潔に示しておくだけで、
イメージ的にも実際にも読み易い文章になります。
また小見出しには、そこに書かれている文章内容を把握させる事で
文章への興味性を引くという効果もあります。
複数の小見出しに興味を感じる読み手は
本文を最初から読んでくれるようになりますので、
小見出しで興味性の高いキーワード、内容を散りばめておく事が有効です。
読み易い文章の書き方 まとめ
読みにくい文章は、読み手にストレスを与えてしまう事になり
文章に対してマイナス印象を与えてしまうため、
文章内容の理解など、後に続く文章の役割を果たすのに不利になってしまいます。
文章を読み易いものにしていくためには、
文や文章の区切り、重要な箇所などを直感的に認識できるようにすることが第一条件です。
文章を読み易く構成できるかどうかで、コピーライティングの３つの壁の最初の一つ、
”興味・関心の壁”を越えられるか、否かが係っていると言っても過言ではありません。
”読み易さ”は読み手が文章を認識したときから強味になるものであり、
逆に”読みにくさ”は最大の欠点になりかねません。
更に”読み易さ”と併せて、この”分かり易さ”にも意識を向けて文章構成を行えば、
ほぼ”興味・関心の壁”は越えたも同然です。
分かり易い文章の書き方の記事もありますので、
よければこちらも参考にしてみてください。