文章に説得力を持たせるテクニック

今回は説得力を持たせるための書き方の、ちょっとしたテクニックについてお話していきます。

『テクニックで説得する』と言うと、どこか詐欺的な手法を思い起こさせるかもしれませんが、テクニックはないよりあったほうがいいです。

それはテクニックは使う人次第で良くも悪くも読者に情報が伝わりやすくなるからです。
要は悪用さえしなければ堂々とテクニックはどんどん使うべきだと私は思っています。

あなたにあからさまな嘘を吐こうとしたり読み手を騙そうとしたりする意図がない限り、テクニックというものは読み手にとっても利益になるものです。

それはテクニック一つであなたの提供する情報を受け入れやすくなり、情報を有効活用できるから。
それゆえ、むしろあなたの主張を誤解なく読み手に伝えるためには、ある程度のテクニックはなくてはならないとさえ思います。

実際に説得の文章の中で、どのようなテクニックを使っていけばよいのか。
一つずつ見ていきましょう。

堂々とした書き方をする

曖昧にぼかしたような言葉遣いでは自信がないように思われて、説得力が損なわれます。
文章中でもあなたの堂々とした態度は示していくべきです。

具体的な書き方としては、語尾を言い切りの口調(~です、~である)にするという事です。

断定するべきところは思い切って断定してしまう。
こういった態度が読み手に、あなたの自信を感じさせるのです。

ただし断定すると逆効果になる場合も少なからず存在します。

それは断定すると”決めつけだ”と思われてしまう場合。
例えば未来の事などの不確定なもの、他人の心情など確かめようのないもの。

これらを断定するのは避けた方がいいでしょう。

表現を変えて3回同じ主張をする

読み手はいちいち相手の意見を覚えていないものです。
何度も繰り返し訴えかけなければ、あなたの主張は忘れられてしまいます。

ただ、何度も同じ言葉が出てくるとしつこく感じられるため、言葉や表現を変えて書いていくとよいでしょう。
主張の回数は大体3回が目安です。

それ以上多くなるとさすがにしつこいですし、少なくても記憶には残りません。
記事やレターの前半、中盤、後半で主張して、あなたの情報を読み手に浸透させていく書き方が理想的です。

多数派の意見を説明する

大多数の意見は本当に強力です。
多数派の意見に流されて、自分の意見を曲げてしまう人は少なくありません。

帰属意識。
簡単に言えば”みんなと一緒がいい”という感情を揺さぶるのです。

ただし説得の際に注意していただきたいのは”大多数の意見が正解とは限らない”という事。
読み手を間違った方向に誘導しないためにも、慎重に使用していってください。

権威を利用する

影響力を持った人、有名な偉人などの言葉は読み手に受け入れられやすいもの。
彼らの名言や著作の中で、あなたの主張に沿ったものがあれば引用するのも一つの方法です。

著作の引用の場合は数行程度なら、著作名と発刊年などの出典を記載すれば自由に引用することが許されています。

ただし、権威はあくまでも意見を補強するための補助に過ぎません。
あくまであなたの主張ありきです。

あなた自身の主張をしっかり組み立てた上で、スパイス程度に権威を使うのが良いかと思います。
また権威も多数派の意見と同様正しいとは限らないため、慎重に使うべきです。

客観的な根拠を示す

”主張の一つ一つに理由を添える”ということは、前回の記事でお話しました。

前回の記事⇒文章に説得力を持たせる本質的方法とは

その”主張に対する理由”というものが、「~~と思ったから」などと主観的で根拠の乏しいものであればどうでしょうか。
理由がついている分、賛同してくれる人は少なからず出てくるかと思いますが、説得力に乏しいので間違いなく効果は半減するでしょう。

ではどのような根拠を示していくのか。
よく使われる客観的な根拠は、科学的根拠社会的根拠の二つに分けられます。

科学的根拠は、効能や仕組みを理論立てて、科学的に説明するもの。

社会的根拠は、”国際機関で使われている”、”97%の日本人にあてはまる”など、先ほど述べた権威や大多数の意見を提示するもの。

どちらの根拠を重要視するのかは読み手次第です。
科学的根拠を信じても、社会的根拠を信じないタイプの人。
社会的根拠を信じても、科学的根拠を信じないタイプの人。
両方を信じるタイプの人。

流石に両方を信じない人を説得するのは困難ですが、なるべくどのタイプの人にも説得できるように、一つの主張にできる限り多くの根拠を用意しておくと良いかと思います。

まとめ

今回はテクニックと題して、説得のコツを紹介しました。

”説得”は理由や根拠を説明して相手を納得させていく行為なので、その理由や根拠をより強いものにしていくのが説得力を高める近道になります。

また、断定すべきところできっぱり断定し何度も同じ主張をしていく事で、読み手に強い印象を持たせる事も忘れてはいけません。

どのテクニックも文章を書くときにすぐ使えるものですので、是非使ってみてください。

では、また次回。

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